相続遺言判決実例集…(最判・昭和37年12月25日民集16巻12号2455頁)


  • (最判・昭和37年12月25日民集16巻12号2455頁)
 

(最判・昭和37年12月25日民集16巻12号2455頁)


 (最判・昭和37年12月25日民集16巻12号2455頁)

「亡Aの有していた本件家屋の賃借権は,同人の死亡による相続により,原判示B外5名の相続人等に承継された旨の原審の判断は正当である。また,原審が確定したところによれば,被上告人Yは,昭和17年4月以来琴師匠のAの内弟子となって本件家屋に同居してきたが、年を経るに従い子のなかったAは,被上告人Yを養子とする心組を固めるにいたり,晩年にはその間柄は師弟というよりはまったく事実上の母子の関係に発展し,周囲もこれを認め,A死亡の際も,別に相続人はあったが親族一同諒承のもとに,被上告人Yを喪主として葬儀を行わせ,Aの遺産はすべてそのまま被上告人Yの所有と認め,同人の祖先の祭祀も被上告人Yが受け継ぎ行うこととなり,Aの芸名中石絃代の襲名も許されたというのであり,叙上の事実関係のもとにおいては,被上告人YはAを中心とする家族共同体の一員として,上告人Xに対しAの賃借権を援用し本件家屋に居住する権利を対抗しえたのであり,この法律関係は,Aが死亡し同人の相続人等が本件家屋の賃借権を承継した以後においても変りがないものというべきであり,結局これと同趣旨に出た原審の判断は,正当として是認できる。」

 


 

 


 

 
相続遺言判決実例集