相続遺言判決実例集…(最判・昭和42年4月28日民集21巻3号780頁)


  • (最判・昭和42年4月28日民集21巻3号780頁)
 

(最判・昭和42年4月28日民集21巻3号780頁)


 (最判・昭和42年4月28日民集21巻3号780頁)

「本件家屋の賃借人Aには唯一の相続人として姉B(明治28年2月25日生)があり,BはAの死亡当時行先不明で生死も判然としないことが認められるけれども,Bがその頃すでに死亡していたとの確証がない本件では,Aの死亡によりBが遺産相続人として本件家屋の賃借権を相続承継したと認めるほかはない旨の原判決の判断は,その挙示する証拠関係から肯認することができる。さらに,Aは昭和15年8月7日上告人Xから本件家屋を賃借したものであること,被上告人Yは,Aの内縁の夫であり,昭和26年9月から本件家屋に同棲して互いに扶け合い,Aが病床につき昭和37年7月5日死亡するまでの約3年間は同人の面倒をみてきたものであり,A死亡後もひきつづき本件家屋に居住していることは,原判決の適法に確定するところである。以上の事実関係のもとにおいては,被上告人YはAの家族共同体の一員として、上告人Xに対し,Aの賃借権を援用し本件家屋に居住する権利を対抗しえたのであり,この法律関係はAが死亡し,その相続人が本件家屋の賃借権を承継した以後においても特別の事情のないかぎり変りがないというべきであるから(昭和37年12月25日第三小法廷判決、集第16巻第12号2455頁参照)、結局これと同趣旨に出た原判決の判断は正当であって,原判決に所論の違法はなく,論旨は採用することができない。」

 


 

 


 

 
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